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イカ釣りのオマツリについて 
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イカ釣りのオマツリは、ほどいて外すのが基本です。
たまに船上で「俺の切っていいよ」と聞こえてくる時がありますが、アジ釣りのようにパーマになった仕掛は使えないからと、ハサミで仕掛をブツブツ切るような事は、イカ釣りではしません。ましてPEライン(道糸)を相手の了解もなしに切るなどありえない事です。
それぞれの魚によってオマツリ対処法が違いますので、他の魚のオマツリ対処法をイカ釣りに持ち込むのは、ご遠慮願いたいと思います。乗られた船により、細かなやり方は多少違いますので、詳しくは船長に聞くようにして下さい。
ここでは基本的なイカ釣りのオマツリ対処法とその原因として考えられる項目についてお話しします。

オマツリしたら「マツッタよー」とお互いに声を掛けて下さい。「誰かマツッテない?」と聞かれ、
自分がマツッテいた時は「マツッタよー」と必ず答えましょう。聞いた人は返事がないと対処のしようがないので、巻き上げに入るしかなくなります。片方だけ巻いて同時に巻かないと、黙っていた人の仕掛はメチャクチャになり最悪はPEラインにも被害が出ます。乗合船には耳が遠い方や、耳の不自由な方もおられますので、隣で気づいた方は「マツッテますよ」と教えてあげて下さい。いくつで巻いていいか分からなければ目盛の約半分の中速以下で巻いて下さい。巻いていても竿先が真っ直ぐにならないように、相手と同じスピードで竿先に負荷が掛かっている状態で巻き上げます。竿先が真っ直ぐな状態で上げてくるとPEラインが仕掛に複雑に絡み、ほどくのが難しくなります。隣の人とオマツリし相手が自分の竿先を見ながら自分のスピードに合わせて巻いている時は、むやみにスピードを上げたり下げたりしないで下さい。「あと何m」、「まだ下」などと声を掛け合い、早く上がった人の方でほどきます。但し、老眼等で見えなくほどけない場合は、「ほどけないからそっちでお願いします」と声を掛け、無理せず相手に任せます。オマツリした仕掛はYの字になっています。ほどき方は、仕掛やオモリは船内に入れずに、船外で上から順番に両仕掛を左右に引っ張りながら外していきます。その時、外し終えて緩んだ仕掛やPEラインは、相手の人が張っておきます。緩んだままだと風で更に絡んでしまいます。基本は仕掛上部のサルカン等は外さずほどいていきますが、どうしてもかわすためにサルカンを外さければならない時というのは、仕掛上部のサルカン等に問題がある場合が殆んどです。
オマツリし相手がほどいている時は、たとえ時間がかかっていようとも、自分の席から離れずに相手の「伸ばして」「少し巻いて」の指示に従います。席から離れ相手のところへ見に行っても何の役にもたたないばかりか、張っていないことで他の人を更にオマツリに巻き込み迷惑をかけるだけです。また、複雑に絡みすぎて、どうしても切らなければならない時もあります。その時は相手に「ほどけないから切るよ」と了解を得てから切って下さい。ほどき終えたら「いいよー、巻いてー」と声を掛けて相手に知らせます。また、相手のツノや相手の仕掛に付いていたイカは、もちろん渡して下さい。

相手や助手・船長が外してくれたら、ありがとうの一言を忘れずに。
オマツリはお互い様ですが、見ていて明らかにあれが原因だなと思う時があります。
船長達はプロですから、操船しながら潮を見、お客さんの道具、動きをすべて見ていますので、何が原因か分かっていますが、最近はお客さんの気分を慨さないようにと言わない船長もいるようです。しかし分からないで使っているお客さんには、ダメな理由を怒鳴らずにやさしく言ってあげ分かって貰うことで、自分の船でのオマツリは確実に少なくなります。
船長に言われた事であの船は嫌だとか、もう二度と行かないというようなお客さんは、所詮渡り鳥です。「言ってくれてありがとう、ひとつ勉強になったよ」と言ってくれるお客さんこそ、本当の意味で上得意様になるお客さんだと考えます。

原因の一番は下オモリの号数は一緒でも、極端に形状の違うオモリを使っていることです。形状の
違うオモリは、回転しながら落ちたり、落下角度の違いから他の人のPEラインや仕掛を引っ掛けながら落ちていきます。また、着底後も潮の抵抗を受けすぎ、他の人に絡みやすくなります。どの形状が良くてどの形状が悪いかは、船長に聞けば教えて貰えると思いますが、聞かなくても船で使っているオモリと同じ形状のオモリを使うようにすれば、オマツリは確実に減ります。
参考までに関東エリアのイカ船の多くが使っているオモリの写真を載せておきます。
  この二つの形状のオモリを使っていれば、オモリ形状で自分がオマツリの原因になる事は少ないでしょう。 

また、形状は同じでも夜光コーティングを施してあるオモリは、フグを寄せるので日中のイカ釣りでは、お薦め出来ません。

原因の二番目は60、80号という大きい中オモリです。
イカ釣りで使う中オモリは、本来道糸を真っすぐ立てるためとツノを踊らすためのものです。手釣り時代に太い手釣り糸が潮の抵抗を受け真っ直ぐ立たないために、中オモリを付け道具全体を立てるために使われていました。手釣りから竿釣りに変わり道糸も細くなった現在、同じ号数の中オモリでは弊害が出て当然です。ただ、スルメイカの200〜300mという深場釣りでは、竿でシャクッテもツノの動きが少ないため、中オモリを付け中オモリの動きでツノを踊らす場合があります。
ヤリイカ釣りで中オモリを付けている方に、なんで中オモリを付けているんですかと聞くと、本に書いてあったからとか、速く降ろすためとか絡み防止とか返ってきます。竿先への絡み防止ならリングだけで充分です。8号や10号なら影響は少ないですが、速く落とそうと60、80号の中オモリを付けるなどとんでもない話です、オマツリの元凶です。速く落としたいなら、上下の重いオモリで仕掛を引っ張るのではなく、道具全体の抵抗を少なくし、速く落とす方法を考えて下さい。ツノの本数や形、PEの太さ、落下の速いリール、竿のガイド抵抗等いろいろあると思います。

三番目はPEライン(道糸)の太さと毛羽立ちです。
インフォの落下スピードのところでも書きましたが、関東のイカ釣りでは近年の潮流の速さや、水温上昇により深い水深を探ることから4号が標準で、細い方は年間を通して3号の方も増えつつあります。潮流の速い海域では、5号や6号を巻いている方は当然オマツリする頻度は高くなりますし、まして毛羽立ちが出ているPEラインではさらに多くなります。
PEラインの件で先日知り合いの船長に言われました。ビギナーの方がある店に電動リールを買いに行って、ヤリイカ釣りに行くんだけど電動を買いたいと言ったら、店の人に6号を300m巻いたリールを渡され持ってきたと‥。多分その店の人は、イカ釣りを知らないか、知っていても下巻きをせずにすむ6号300mを巻いて渡したと思いますが、同業者として恥ずかしい話でした。

そしてここからは、道具ではなく実釣の中での原因と対処法です。

「ハイ、どうぞ」で一斉に投入する時に、周りの人が投入し終わったあとに、遅れて投入するとオマツリします。一緒に投入出来るようにして下さい。俺はのんびりやりたいので、とやかく言わないで欲しいと言う方は、どうぞ仕立船でのんびりとご自由に遊んで下さい。乗合船では、乗船者の安全やスムーズな運用のために船長の決めたルールや指示があります。乗船者はそれに従うのが当然の事です。
また、焦って投入し手前マツリをするようでは問題ですので、自分の竿に引っ掛けたりしないよう、竿掛けから竿を外し脇に挟み竿先を海面に向けるか、外して竿を船べりと座席の間に置き、竿先を船べりより少し出して投入しましょう。短めの竿を使うのも手です。竿掛けに掛けたまま投入すると風の強い時は、風上の人は自分が竿を竿掛けから外すまで投入出来なくなります。無理して投入すればその人の仕掛が自分の竿に絡み船上オマツリになります。
そして必ず自分の前に投入して下さい。諸先輩方におかれては、エンジン音がスローになったらオモリをしっかり握って下さい。しっかり握っていただければ自分が意図しないところには飛んでいかなくなります。再投入も他の人のラインを見ながら、上から被せないように入れて下さい。投入後も竿掛けに掛けっぱなしにせず、ラインが他の人と違う角度で入っていないかチェックして下さい。特に上潮がカッ飛んでいるような二枚潮の時などは、竿を手で持ちサミング(親指の腹をスプールにあてブレーキをかけながら降ろす)しながら、落下スピードを調整して下さい。
着底して仕掛を這わせようと出し過ぎるとオマツリします。船は潮に乗って動いていますので、下オモリを底に着けっぱなしにする這わせ釣りは、明らかにオマツリの原因になります。シャクッた時にオモリが底から離れるようにする、たるませ釣りとは別です。混同しないようにしましょう。

最後に、お客さんからどこどこの船の船長は、オマツリほどきに来ないという話を聞きますが、海が
悪くて舵を手離すことが出来ず、オマツリほどきに来れない時もあるのを承知しておいてください。また、オマツリほどきはその船のサービスの一環としてやってくれている事で、本来はお客さん同士で協力してほどくものだと理解して下さい。
それぞれがオマツリの原因を作らないよう、釣人も船も我々業界関係者も考えていかなければならないと思います。
 
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